パ研合宿2021運営記(後半)

はじめに

この記事は後半です。前半↓

oliverx3.hatenablog.com

前半はやったことを時系列順に並べただけでしたが、後半は今年のパ研合宿運営の諸々を書きます。引き継ぎ資料としての役割が強いです。

役職

今年は 2 つの役職を作りました。運営長と会計です。他にもいろんな役職の置き方があると思います。

運営長

運営方針(いつまでに何の作業を終わらせるか、誰にどの作業をやらせるか、など)を決める人です。
運営長に必要なのはレートではなくやる気です。レートだけで運営長を決めると破滅しかねません。何かあったときに責任を取るのは運営長になるので、老人がやった方がいいのかもしれません。
(運営全員に言えることではあるのですが、)特に運営長は Discord を常にチェックするようにしたほうがいいです。他の運営が何か投げたときすぐにリアクションを取ることが円滑な運営につながると思います。

会計

パ研合宿の予算を司る人です。
パ研合宿運営にあたっていろんなところでお金のやり取りが発生します。諸々の収支をちゃんと管理できる人がやるといいです。

今年は会計業務未経験の僕が会計でしたが、経験者がいたらその人に任せたほうがいいと思います。

パ研合宿運営の口座は今のところ存在しないので、会計の人の口座を使うことになると思います。

部門

運営にあたってさまざまな仕事が発生します。誰がどのタイプの仕事を担当するのかあらかじめ決めといたほうがスムーズに作業ができるので、部門を設置することをおすすめします。今年は

  • コンテスト部門
  • 講演会・レク・LT部門
  • 会場セッティング部門

の 3 つを設置しました。それぞれの部門に 2 人ずつ所属しました。

コンテスト

パ研合宿のメイン企画であるコンテストに関する作業を担当する部門です。

パ研には作問やコンテスト運営に慣れている人がいると思うので、その人に任せれば良いと思います。逆にそういう人が運営にいないと困るので、運営にさせましょう。

講演会・レク・LT

コンテスト以外の企画を全て担当する部門です。

講師の方のスケジュール調整や講義スライドの作成などの時間を取るため、合宿 1 ヶ月前までには誰を講師として招待するのか決めて連絡をすることをおすすめします。
今年は講義タイトル・概要を事前に提出してもらいました。
また、例年講師の方は参加費免除で、謝礼を渡しています。遠方から来る際には交通費支給などもあるといいかもしれません。
なお、講師の方がパ研合宿に全日参加するのか、途中のみ参加するのかという情報は、あらかじめ確認しておき会場セッティング部門の人と共有するようにしましょう。今年はここらへんの情報共有がうまくいっておらずいろいろ大変でした。

レクは、参加者同士の交流を深めるという目的以外に、余った時間を埋めるという目的もあります。作業に関して特にいうことはない...(今年は define が圧倒的開発力でオンラインジャッジを作ってくれました)。

LT 大会は、やる人数によって必要な時間が大きく変わるので、事前に希望者を募っておくことをおすすめします。今年は 4 人しかいなかった上に当日の進行方向を全く決めていなかったのでかなりグダった。

会場セッティング

僕が所属していた部門です。会場セッティングとはありますが、今年は実質的に当日の企画に関する作業以外の全ての作業を担当していました。会場予約の際に必要な情報が多すぎるのでまあしょうがない気はする...。

今年は大きく

  • 会場予約
  • 機材レンタル
  • 景品購入
  • 書類作成

の 4 つの作業がありました。

会場予約

4 ヶ月半前: 春休み開催決定

3 ヶ月前: 会場決定

2 ヶ月半前: 日数・日程確定

1 ヶ月半前: 参加者確定・予約

のスケジュールで動きました。

会場は過去のパ研合宿、夏季セミナー、他の科学オリンピックの春合宿の会場などを参考に決めるのがおすすめです。日数は運営で決めちゃって、日程はパ研内でアンケートを取るなりして決めるといいと思います。
予約する際には参加者の人数や途中参加者の有無などさまざまな情報が必要になりますが、これらが全て確定するまで待ってるといつまで経っても予約が取れません(直前で変更する人もいるのでそもそも確定しない)。ある程度把握したらとりあえず予約を取って、変更があったら都度連絡をしましょう。
外部募集をする場合このタイミングでやると思います。今年は、こちらが条件を提示して、その条件を満たす人が応募するという形にしました。他にも、運営内で誰を呼ぶか決めて個別に招待する形式もあると思います。どうやって外部募集するかは運営内で話し合ってください。

ちなみに会場予約作業、予約したあとが本番だったりする......(調整のためほぼ毎日会場と連絡をすることになると思います)。

機材レンタル

会場での PC の充電源を確保するため、電源タップなどの機材をレンタルする必要があります。今年は 3 口電源タップ 9 個、30 m コードリール 1 個をレンタルしました。2 週間前くらいに発注しました。

運営記(前半)にも書きましたが、かなりギリギリだったので、もうちょっと余裕を持ってレンタルしておくと安心です。
また、会場のコンセントの数・配置、貸し出してくれる電源タップ類の数も一緒に確認しておきましょう。

ちなみに去年、今年はイベント21という会社からレンタルしています。安いのでおすすめ。

景品購入

この部門がやる必要はないと思うんですが今年は僕が担当したのでここに書きます。

例年コンテスト類で上位になった人には景品を用意してます。今年は賞状とお菓子を用意しました。双子が運営をやってた頃は金メダルも用意してたらしい。

賞状は、賞状用紙を買って、中身は自分で作って、自宅か印刷業者とかで印刷するのが安く済んでいいと思いますが、今年は全て業者に任せました。かなり高くなりますがそっちの方が楽です。スピラン用 10 枚、パ研杯用 21 枚、レク用 3 枚の合計 34 枚を注文しました。10000 円くらいした。
どの業者も、枚数より種類数の方が金額に与える影響が大きい(1 種類追加するごとに 3000 円とか)ので、「金賞」とか「第4位」とかは自分達で書くようにしないと破産します。
ちなみに今年は スピード賞状.com というところにお願いしました。梱包がめちゃめちゃ丁寧で感動した。

お菓子は当日スーパーで買いました。1700 円分くらい。

書類作成

参加者向けの書類、保護者向けの書類、会場向けの書類など、いろんな書類を作成する必要があります。今年作ったもの

  • 保護者同意書
  • 参加費振り込みについて
  • 健康調査票
  • 宿泊名簿

あとはアレルギーに関する書類を大学セミナーハウスからもらったので参加者に流しました。

必要になったら都度作っていくとかでいいと思います。

提出してもらう書類については、提出期限を余裕を持って設定することをおすすめします。期限までに全員が提出することはないので。

 

どの部門の仕事かはっきりしない作業(パ研合宿鯖のアイコン作成、自己紹介カード作成、部屋割り決め、など)がちょこちょこありますが、運営長を中心にいい感じにやりましょう。

ハプニング集

運営中に起こった予期せぬ事故たちです。時系列順

参加費が 20000 円から 27000 円になった

事前の試算だと 1 人当たり 20000 円でしたが、予約が確定し料金を確認したら 1 人当たり 30000 円になってしまいました。原因は以下

  • 部屋を定員未満で利用した際の割増料金を考慮してなかった (+5000 円)
  • 消費税抜きで計算していた (+2000 円)
  • 事前試算の時本当は 22000 円だったが define に「20000 円くらいになりそう」と伝えてしまった (+2000 円)

結局部屋を定員で利用することで 27000 円にしました。それでも高い。本当にごめんなさい。

直前の参加取りやめ

1 人だけ保護者同意書提出も参加費振り込みもしない人がいて、Discord でも連絡がつかなかったので、合宿 3 日前の終業式の日に直接聞いたら参加取りやめすると言われました。直前の変更だったのでかなり大変でした。提出物を全く出さない人がいたら早い段階で参加意思があるのか聞いた方がいいです。

電源タップ注文ミス

本当は 4 口電源タップを 9 個注文したはずでしたが、色々あって注文をミスり 3 口タップを 9 個注文していました。しかもこれに気づいたのが電源タップが家に届いてからでした。合宿前日にパ研合宿鯖で「こちらの手違いで確保できるコンセント数がわりとギリギリなので、常に充電が必要な人はたこ足配線を持参してきてくれると嬉しいです!」と書きましたが、それはこれが原因でした。かなりまずかったんですが、実は大学セミナーハウスが電源タップ類を大量に貸してくれ got ことなき。

日曜日なので郵便局が空いていない

講師に渡す謝礼など、合宿中に必要になるお金を初日 (3/27) に引き出そうと思っていたのですが、3/27 は日曜日で郵便局が空いてないことに当日になって気づきました。そこらへんの ATM で下ろしたり自宅からお金を持ってきたりと色々やり方はあったと思うんですが、その時は何も思いつかず後々かなり面倒になりました。

講堂に来ない参加者

初日は UTPC の影響で人によって集合時間が違いました。到着したかチェックするため、まずは講堂(日中に企画を行う場所)に来てもらうよう言っていたのですが、うまく伝わっていなかったのか直接宿泊室に行ってしまい到着したかどうかわからない人が若干名いました。その人や同じ部屋の人などに来ているかどうか確認しました。

講堂から出て行かない参加者

18:00 に UTPC が終わり 18:10 から夕食の予定だったのですが、UTPC が終わったあとみんなが感想戦を始めてしまい全く講堂から出て行ってくれませんでした。講堂の電気を消したら出て行きはじめました。結局全員出たのは 18:15 くらいだった気がする。

食堂前に群がって邪魔

バラバラに食堂に入ると迷惑だと思い参加者を食堂前に集合させていたのですが、上に書いたようになかなか人が講堂から出て行かなかったのと、大きな荷物を食堂に持っていくのは迷惑なので直前に部屋に置いていくように伝えたせいで、全員が集まるまでかなり時間がかかってしまいました。20 分くらい食堂前に群がった状態だったみたいでかなり反省。うち以外に団体がいなかったのが不幸中の幸い。

当日の司会進行を決めていなかった

企画ごとに誰が司会をするのかはなんとなく決まっていましたが、企画の間を誰が進行させるのかを全く決めていなかったため、特に初日はかなりグダりました。講義の後しばらく無の時間が続くと失礼なので反省。確か初日はマイクに近かった kaage にやらせた気がする。

夜廊下で騒ぐ参加者

部屋の中で騒ぐのはまあいいんですが、深夜に廊下とかで話している参加者がいてかなり嫌でした。宿泊棟の構造的に小声だとしてもめちゃめちゃ響くので、他のお客さんにかなり迷惑だったと思う。反省してます。騒ぎそうな人には直接注意をしました。

暗証番号を忘れ講師謝礼を渡せない

講師謝礼のためのお金を引き出すために 3 日目の午前に北野の郵便局に行ったのですが、暗証番号を忘れてしまったせいでお金を引き出せませんでした。とりあえず家から持ってきたお金を使って講師 2 人分の謝礼を確保しました。残りの 2 人には後日振り込みで対応しました。

運営の 5/6 が絶起

3 日目が終わり運営も気が緩んでいたからでしょうか。4 日目 6 人中 5 人が絶起してしまいました。チェックアウトに関する連絡も遅れ、9:00 開始を予定していた講義も 9:45 からに変更になり、終了時刻も 12:00 から 13:00 に変更になりました。とても申し訳ないです。

直前の講堂追加予約

もともと 4 日目は 12:00 に終わる予定でしたが、開始が 9:45 になったため確実に間に合わなくなりました。朝フロントに行き講堂を 13:00 まで追加で取りました。後ろに他団体がいなくて本当によかった......。

長引く片付け

12:45 頃に解散できたのですが、その後の会場の片付けにかなり時間がかかり、結局終わったのは 13:30 とかでした。大学セミナーハウスの方、本当に本当にごめんなさい......。

赤字の予算

もともと予算がかなりギリギリだった上に、直前に講堂を 1 時間追加で予約したため、予算が赤字になってしまいました。参加費は多めに設定しよう!!!!!!!!

機材返却忘れ

借りた機材類は合宿終了翌日に業者に集荷してもらうはずだったんですが、集荷依頼はその前日(つまり合宿終了日)にやる必要があったらしく、完全に忘れていたため、自分で近くの営業所まで機材を持っていく必要がありました。返却方法は事前に確認しておこう。

その他

今後の運営に伝えたいこと集です。

「パソコン力を高めるの会」について

パ研合宿運営は外部に対して「パソコン力を高めるの会」と名乗っています。これは第一回パ研合宿のころから続くものです。これからもこの名前を使用してほしいのですが、ここではいくつか理由を述べておきます。

何をする団体かわかりやすい

「パ研」や「競プロ」といった単語は一般の人(宿泊施設の人やイベント会社の人)には馴染みがありません。「パソコン力を高めるの会」と名乗ることで、何をする団体なのかがわかりやすくなります。どう考えてもパソコンを使って活動する団体です。パソコンを使って何をするのかはわかりませんが、パソコンを使う団体だとわかってもらえれば、電源タップ類や WiFi などの環境を整備してくれます。

学校に迷惑をかけない

仮に「パ研」と名乗ってしまうと、それは筑駒のパ研のイベントになってしまい、学校の管轄になります。そうすると、学校側に許可を取る必要が出てきたり、会場の方に「部活のイベントですが付き添いの顧問はいません」と説明をする必要が出てきます。「パソコン力を高めるの会」と名乗ることで、有志の高校生主催のイベントだと言い張ることができます。ただ今年は運営が全員筑駒生だったりパ研公式アカウントで外部募集をかけたりで、筑駒が関わっていないと言い張るのはかなり無理がある状態ではありました......。
仮になんらかの事故が起きた際は、高校生が責任を取ることはできないわけで、多分学校にも迷惑はかかります。
また、今年はパ研合宿を開催することを顧問に全く知らせなかったが、例年知らせてるらしいので多分これからは知らせた方がいいと思う(何も言わずに開催して事故が起きたから助けを求めるのは最悪すぎるので......)。

同じ名前を名乗り続ける

運営記(前半)にも書きましたが、予約を取るときに「三年前も利用いただいたパソコン力を高めるの会様ですか?」と言われ、諸々の連絡を省略することができました。今後もパ研合宿の会場は似たようなところを使い続けると思うので、同じ名前を名乗り続けるといろんなメリットがあると思います。

運営に必要なのは民主主義ではなく独裁

運営鯖では、例えば以下のようなことが多発します。

A「外部募集の条件はこれでいいかな」

数日後...

B「なんでまだ募集してないの?」

A「誰もリアクションくれないからいいのかどうかわからないじゃん............」

運営全員が Discord を常にチェックし議論が活発に行われているなら、全ての事項を話し合いで決定してもいいかもしれませんが、残念ながらそんなことはありえません。
そこでおすすめなのが運営長の独裁です。運営長が OK と言ったものは全て OK にすることで円滑な運営を行うことができます。運営長の精神的負担が大きくなるけどパ研合宿成功のためなら犠牲になれますよね。
先ほども言いましたが、運営長は常に Discord を確認するようにしてください。

運営鯖を見る

独裁すればいいと書きましたが望ましいのは当然全員が運営鯖を見ることです。運営鯖を見ろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!リアクションしろ!!!!!!!!!!!!!!

おわりに

これからの運営に伝えたいことは前半・後半を通して全部書き切りました。

パ研合宿運営は大変だと思いますが、思ったよりもなんとかなりがちです。終わった後の達成感は文化祭それにとても似ています。みんなも運営になろう。

また、今年は、僕の仕事の振り方が下手すぎたというのはありますが、事務作業系をこなす人材が少なくてかなり大変でした。そういうのが好きな人募集中。

次期パ研執行部が決まったあたりでパ研合宿2022の運営募集をかけると思います。みなさんのことを待っています。

受験が成功したら、来年のパ研合宿は Freedom writer として参加させていただきます。その時はよろしくお願いします。